岩井俊二祭@目黒シネマ

 

岩井俊二の映画を2週に渡って、堪能した。

彼の作品は大学1年の時に『リリィ・シュシュのすべて』を見ただけで、なーんか構図とか色づかいとかやたらおしゃれでとにかく暗い話、ってぼんやり覚えてただけなのですが。今回見て、ディティールまでじっくり堪能して、ほんとよくできてるな…と感心いたしやした。

 

5月21日。

リリィ・シュシュのすべて』

蒼井優がめっちゃよかったな。壊れそうなのに元気っていう演技が。正直今までそんなに好きじゃなかったけど、若い頃のめっちゃいいわ。『花とアリス』もよかった。

内容。えっとね、いじめに「理由」とか「大義名分」とかないんだよな…と思った。ある日、突然、大した理由もなくはじまり、大した理由もなく終わるのね。大人から見たらとるにたらないものだし、狭い世界。でも、そこにいる14歳にとっては、そこが世界のすべて。外から見たら楽しそうなんだけど、逃げられない空間、ああそっか、そういえば中学って地獄だったな、って思い出した。立派な戦場なのに忘れてら。過去を覚えてたっていいんだ。と岩井映画を見るたび思う。後から笑い話にできることも多いんだけど、当時は地獄なんだよ。
そういえば、よく映画を観に行く友人と食事した時に過去(学生時代の嫌な記憶)にとらわれている話をしたけど、だいたいは笑ってとりあってくれないんだよな。そんなの、だいじょうぶだよ、だって、ちゃんと大人になってるじゃん、って。わかってないわ。そういう人生もある、って認めてくれるだけでいいのにな。っていうか、共感を求めちゃいけないんだな。そういうことがあって、仲のいい友人にすら、過去にこだわる姿勢を見せてはいけないんだ、と自覚したけど、自分の中には大切に持っていよう、過去のことを考えると馬鹿みたいに感傷的になる自分も阿呆くさいけど、自分だけはちゃんと認めようと思う。

 

スワロウテイル

九龍城に行ってきた感じがするぜー。熱風がふいてくるのを感じられるような映画だった。三上博史かっこいの。あと、伊藤歩の目がいいーっす。

 

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